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彼からの卒業? (LA LA LAND感想)

今週のお題「卒業」

友人に誘われ、先日公開したLA LA LAND観てきました。
(内容に触れるので、ご注意ください)

最後のシーンがラブストーリーとしては一番切ない場面だったと思います。エマが彼との別れを改めて心に決めた瞬間は、今の時期の卒業シーズン・お別れシーズンと被るので、観るつもりのない人でも、年齢に問わず、思い出をなぞらえながら、共感できる部分があるんじゃないかなと思い、記事のタイトルをつけました。自分でも、ちょっとくさいなーと感じています。笑

では以下、色んな気持ちが沢山溢れてきた映画、ララランドの感想を。

まず、私の勘違いにより興奮した話からいきます。笑

冒頭に出てきたタイトルの下に、翻訳者 石田素子さん の名がありました。私は大学でフランス語を専修していて、当時お世話になった先生の名だ!と思って嬉しかったんです。けど!映画を字幕で見ていて、キャストが話している言語は英語。ん?とか思って。あ、違う。先生の名字、石田じゃなくて石井だったと後々気づきました。笑 似すぎでしょう。。笑

わたしが先生の専門と翻訳者の名前に困惑している最中、スクリーンではポップな音楽と軽快なダンスが始まる。高速(?)道路に渋滞している車から人が一斉に飛び出し踊り出すという非日常すぎる光景に、とてもワクワクしました!

このとき、エマとライアンが出会うんだよなー。

前が空いてるのに発進しないエマをライアンが抜かしたあとの、エマのファックがパンチあります。暗さを感じさせない軽快なファックでした。わたしもいざって時に真似よう。ファック。

エマは叔母に憧れ女優を目指しているカフェ店員。
ライアンは伝統的なジャズを愛し出店を夢見るフリーター。

2人のこの「夢」は、最初、夢を見たいだけの人の夢ように感じました。オーディションを受けはするが門前払いで、いつも一次落選。雇われピアノマンとして弾くはジャズではなくジングル・ベル。
シーンスプリングでは、なりたい気持ちとは反面に、なれない現実を突きつけられ、"きっと無理だ""どうして認めてもらえないんだろう"という夢に背中を向けてしまった思いが、とても伝わってきます。まあ、誰しもよくある話だなとも思います。

ただ、よくある話とは違うところ。
この映画において2人は、恋人として出会い、共に日々を過ごします。付き合うまでの経緯が、わたし的にツボだった。。笑 何もしなくても上手くいく流れってこういうことだなーいいなーと思ってしまいました。

話逸れました。

恋人の夢を知り、心から応援しあう2人。側からはそれは無謀じゃない?現実的ではないなと思う行動であっても、自分の夢を本気で叶えたいと願う2人は、お互いに突き進んでいきます。
かっこいいなと思ったのは、自分の夢の実現はまだ叶いそうになくても、相手の成功を自分のことのように喜んでいたエマの、広くて深い、ライアンへの愛情です。それでいて、恋人であるライアンの本心を、ライアン以上に理解してたところが、人としても素敵だー!と思いました。
2人が現実に負けなかったのは、夢に同じ熱量で、志を高く持っていたからじゃないかなあ。だから、ただ自分の夢を実現するために、2人はお互いにとって必要な存在だった。変な嫉妬や恋愛のぐたぐたは映画では描かれていないからわからんけど、誰かの成長の糧になれる、そんな人間同士が出会うことが奇跡すぎる。
まあ、それはリアルでは、難しいよね。。でも、身近な出会いがなにか意味があるものであってほしいと願うし、そうなるように努力したいものです。

最終的に、
エマは有名な女優になって、
ライアンは自分の店を持つ。

エマが女優になって昔働いていたカフェに立ち寄るシーンは、あ〜やっぱりそれやるよね!と思いました。笑 きっと私でもやるわ。笑

エマはライアンではない別の男性と結婚して子供も出来ていました。(ここがっかりしたけど、この映画唯一現実的に思えたかも。) だけど、エマが女優になる機会を手に入れることができたのは、やっぱりライアンがいたから。ライアンもまた、エマと同様に、彼女は女優になりたいという夢を捨ててないんかいないと信じていたから。ふたりの距離は遠く離れてしまっていたのに、なぜかライアン宛にかかってきた電話を取って、すぐさまライアンがエマの故郷に向かう。場所だってすぐには見つからないでしょ。どれだけ急いで探したの。エマに対する想いの強さに感動した。

この映画の中で、2人がどんなに、本当の部分で、想って想われているか。相手の気持ちに立つとはどういうことなのか。わたしも、見習わないといけないわ。

そしてようやく、感想がこの記事のタイトルに追いつきました。

エマは偶然にも、ライアンの店に入っていきます。
ライアンが独演します。2人で聴いたスターストリート。そして口パクでエマに宛てたメッセージ。エマは何も返すことなく、新しい彼に出よう、と伝えて去っていきます。

人生において、かけがえのない人って、こういう人たちのことを言うんだと思う。

一言では表せない、好きだという気持ちもあったからこそ、これからは永遠にさよなら。

恋愛って、
ひょんなことから始まるし
悲しくても楽しくても始まる。

出会いは偶然、別れこそ運命 なのかなぁ。

人生観とラブストーリー、両方から楽しめた映画です。